パルコ・キューブ提携公演

SLAPSTICKS

2003/1/31〜2/16 パルコ劇場
2/26〜3/2 シアター・ドラマシティ

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

出演:オダギリジョー、ともさかりえ、古田新太、山崎一、金久美子、峯村リエ、廣川三憲、住田隆、村岡希美、吉増裕士、種子、皆戸麻衣、眼鏡太郎、中坪由起子、坪田秀雄、すほうれいこ、大谷亮介

<主要な役>ビリー・ハーロック=オダギリジョー・山崎一、アリス・ターナー=ともさかりえ、ロスコー・アーバックル=古田新太、マック・セネット=大谷亮介

<メモ>・ナイロンの2nd SESSIONを、一部書き替えての再演。もちろん初演はシアタートップスだったので、演出も大幅に変えられた。
・パルコオンライン通販でDVD購入可能。サントラは初演時のものを流用しているため、ナイロン通販で購入可能。
・大劇場でのプロデュース公演でありながら、セットは全くの素舞台。幕が3つ仕切られているだけで、これが開閉することによって上下に出ハケする。テーブルや椅子、小道具などで舞台を転換するだけで、初演時と同じく大がかりな演出は見られず。ただ、スライドだけは大スクリーンになった。
・ご覧の通りの豪華キャスト。さすがパルコだと思わせるが、この時期からケラの活動は大劇場へと進出していくことになる。
・映画「1980」の撮影よりも後の公演。「映画での出会いがあったから、ケラさんの演出を受けてみたくなった」(パンフレット)とはともさかりえの談。実際には映画の上映開始はこの公演よりも半年以上後のことになる。
・アーバックル役の古田新太は初演時は藤田秀世だったが、どちらももともと太っているから「ファッティ」アーバックルの役に適任。だが、この公演では更に腹部にパットを入れていた。
・古田新太は、上演開始の2週間半前まで劇団☆新感線の「七芒星」の公演があった。そのため、初演よりもアーバックルの出演時間は少し削られている。それでも名演を見せる辺りはさすが(ケラが古田新太の演出をしたのは「下北ビートニクス」以来)。
・上演時間は2時間半弱にのぼったが、休憩は入らなかった。確かにこのランニングタイムは休憩を入れるかどうかが微妙なライン(例:「フローズン・ビーチ」は2時間20分で、休憩なし)。
・再演にあたって大きく引き延ばされたのがアリスの出演シーン。若き日のビリーとブロマイドを買うシーンなどが追加されているが、ほのぼのとしていて非常に心温まる。
・他に追加された役として映画館主のビクター・ライトとビリーの父(どちらも山崎一)、女優のドロシー、ミンタ・ダーフィーと老婆の役(どちらも峯村リエ)など。逆に削られた役としてミンク・ターナー(初演時はこれも峯村リエ)。
・特に峯村リエや村岡希美の活躍が目立つ。峯村リエは老婆役でばかばかしい台詞を話す一方で、ドロシーやアーバックルの妻などの非常にシリアスな役を演じるなど、多彩な才能を発揮。キャリー役の村岡希美は喜劇の持つ悲惨さを明るく演じるなど、かなりの難役をこなした。
・初演と同じく、幕間でサイレント・コメディの映像が流れる。やや尺が長くなっており、評伝劇としての性格がより深く掘り下げられている。
・ケラの発案により、稽古開始前に出演者全員でサイレント・コメディの試写会が行われた。
・ビリーがアリスに裁判に出ないように説得するシーンは、ほぼ台詞変わらず。それを見つめる17年後のビリー(山崎一)は、もちろん初演よりも10歳違うわけだが、更に深みのある演技で観客の涙をさらった。
・このビリー役や、「カラフルメリィでオハヨ」のみのすけ老人などは、山崎一以外には演じられないとケラは断言。だがこの芝居はおそらくもう再演はないだろう(この公演が完璧すぎた)。

<ちらしより>サイレント映画からトーキーへ、情熱が溢れていた創生期のハリウッド。夢と希望に満ち満ちた一人の青年を通して、映画を愛してやまなかった人々を描いたロマンチック・コメディ。

パルコ
キューブ

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