7th SESSION

下北ビートニクス

1996/5/4〜6 近鉄小劇場
5/12〜20 新宿シアターアプル

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

出演:永作博美、古田新太、犬山犬子、今江冬子、峯村リエ、みのすけ、三宅弘城、阿部サダヲ、清水宏、松永玲子、大倉孝二、長田奈麻、廣川三憲、安澤千草、松浦努、新谷真弓、澤田由紀子、今津登識、村岡希美、長尾ちよみ、鈴木雅子、井出泉、山下優

<主要な役>藤本=永作博美、中瀬川=古田新太、ハザマ=みのすけ・廣川三憲、瓜生=みのすけ、二ツ森=犬山犬子

<メモ>・ケラ作品では現在までで唯一の劇団内幕もの。基本的にはシチュエーションもので、公演の初日前日までの様子を描いたもの。
・ビデオが存在したが現在は絶版。「フローズン・ビーチ」DVDの特典映像の中、犬山犬子・松永玲子・今江冬子の部分に一部入っているのみ。
・2回目となるシアターアプルでの公演。規模に合わせてキャストも豪華。このキャストのまま再演すると、とてもじゃないがアプルでは収まらないだろう。
・上演時間は3時間10分。だが長さを気にせず初心者でも楽しめるものに仕上がっている。ただ、どうしても最後のオチだけは読めてしまうのが辛い。
・セットは1階・2階部分に分かれ、各々上下に出ハケ。左右に回り扉があり、この扉の回転でも出ハケあり。また、2階部分の途中に上下に移動する長い板がある(しかもこの板はスライドで横にも移動する)。
・物語の構成としては、2036年(当時40年後)の演劇人たちが、「下北ビートニクス」の劇団の内幕を見るというもの。どちらの年代にも出演するのは阿部サダヲ、古田新太、大倉孝二の3人のみ。(部分的に松永玲子も内幕に出ているが、台詞はなく、ほとんど分からない)
・永作博美は当時25歳で、ribbonが自然消滅した時期とほぼ同じ。公演チラシなどにも「元ribbon」などの表記はなし。
・話は制作の辛さに重点が置かれるが、制作チーフの南が倒れるというシークエンスは、健康時代に制作であった東都久美子が倒れたという話をそのまま踏襲したとされる。こういうこと言うとあれだけど、同じことは繰り返すんだなあ。
・当時のベテランと新人が非常にバランス良く出演しており、演出上もほとんど遜色がない。それだけに客演の人達の出演時間に物足りなさを感じた人も多いはず。
・下北ビートニクスが作っている芝居の内容は、過去のケラ作品の焼き直し。「ヒロトからの手紙」などの一部ネタも同様。
・一幕、二幕の最初で時代劇が演じられるが、これらは「ネクスト・ミステリー」から懸案だったもの。のちに二幕のイントロ部分(これは一幕のものを発展化させたもの)は、空飛ぶ雲の上団五郎一座の旗揚げ公演「アチャラカ再誕生」にも「時代劇がうまくいかない」として流用された。
・新谷真弓、村岡希美、澤田由紀子<現・沢田ゆき子>ファンの男性は、1万円ぐらい出してパンフレットを買ってももとが取れます。

<ちらしより>ナイロン100℃春の新作は、ここ2036年の彼方から、40年前の日本の、一部のヤング達を俯瞰する青春活劇。小劇場界と呼ばれていたシーンを感動的に笑う人間ドラマ。舞台は演劇のメッカだった下北沢、でも公演会場は新宿と上本町。主人公は、2036年の今となってはもうかなりダサイ役者達と劇団スタッフ達。ケラリーノ・サンドロヴィッチがエンゲキへの愛憎をぶちまけまくる入魂の一作、今回も異色キャストでお贈りします。

Back to where you were

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送