20th SESSION

ナイス・エイジ

2000/9/1〜17 下北沢本多劇場

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

出演:みのすけ、峯村リエ、三宅弘城、今江冬子、大倉孝二、松永玲子、長田奈麻、小林高鹿、村岡希美、廣川三憲、安澤千草、澤田由紀子、大山鎬則、吉増裕士、喜安浩平、小市慢太郎、池谷のぶえ、志賀廣太郎、原金太郎

<主要な役>廻時雄=小市慢太郎・みのすけ、廻澄代=峯村リエ・村岡希美、廻春江=長田奈麻、廻時次=大倉孝二、328号=池谷のぶえ、原金太郎

<メモ>・「エンゲキニン生活15周年記念公演」と銘打たれる。00年唯一の長編作品。この作品でナイロンは東京都千年文化芸術祭優秀作品賞を受賞。
・ナイロン通販でビデオ購入可能。白水社から戯曲が発売されるが、現在はナイロン通販のみの取り扱い。この戯曲は何と公演初日の販売に間に合う。脚注を吉増裕士が担当し、戯曲にさえ絶妙な間が感じられる。
・上演時間は過去最高の3時間半。この記録はいまだ破られていない。
・タイムスリップもの。「1979」と同じく、大体の家庭に普及しているが使用してはいけない設定。00年でのタイムスリップは風呂の湯加減で行き先が決まる。
・タイトルはYMOの同名曲から。ただし、ダンス部分で使用されている曲はデキシード・ザ・エモンズのカバーバージョン。
・舞台となるのは00年、太平洋戦争終戦直前の45年、東京オリンピック開催年の64年、日航機雄巣鷹山墜落の85年、元賀12年とされる2014年。
・開演前のナレーションはケラが担当。上演時間の「3時間30分」という単語を3回繰り返し、始まる前に笑いを取る。
・セットは抽象的だが、さまざまな物を置くことによって空間を表現。最大規模の回り舞台。この回転音が大きすぎるため、回転時は必ずSEが入る。この舞台の裏表と、上手、上手2階部分、下手、舞台前方とステージを各所に設置。
・実に正統派演劇な芝居。特に春江(長田奈麻)が姉の曹子(澤田由紀子)を助けに走るパートは、ナイロンではあり得ないほどの必死さ。
・壮大な時空タペストリーになっているものの、結局何も過去を変えることができずに終わってしまい、しかも何もかもがなかったことになるという、結末まで含めてもナンセンスが満載。
・青年団の志賀廣太郎の役は、絶対に青年団では見ることのできないばかばかしさ。終始真面目に徹しているだけに、余計ばかばかしい。
・出演者を見れば分かるように、名前に「太郎」がつく人が3人も客演で出ている。何か、それさえばかばかしい。
・声の出演に秋山菜津子。

<ちらしより>ケラリーノ・サンドロヴィッチがだらだらと辞め損ねたエンゲキニン人生15周年を呪って贈る今年唯一の公式書き下ろし長編は、20世紀を2時間だかで駆け抜ける超クールなタイム・トリップ・コメディー(予定)。マイケル・J・フォックスも土下座、手塚治虫も万歳三唱。手垢まみれの題材が、思いもよらぬ姿で蘇生する、ハズ。

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