村岡希美
NOZOMI MURAOKA

<所属>ダックスープ

<参加経歴>95年にオーディションに合格、「ウチハソバヤジャナイ~Version 100℃~」よりナイロンに参加

<メモ>・ナイロンの中堅俳優の代表的存在。オーディション合格後、「ハルディン・ホテル」まで26作品に出演。作品の大小を問わず出演しており、劇場に行けばほぼ間違いなく目にすることのできる、今やナイロンには欠かすことのできない女優。
・むしろナイロンの中では珍しいことだが、女性であることを売りにしている感じが全くない。それゆえどんな役でも難なくこなしている印象を受けてしまう。しかし男性役は過去になく、「どこにでもいる女の人」という、逆に珍しい役が回ってくることが多い。
・顔のことをネタにされる人、というと真っ先に浮かぶ。「目と目の間がとても離れた」(「フリドニア」)という表現がしばしば見られ、「ロンドン→パリ→東京」「東京のSF」では、間違いなくあて書きであると分かる「ヒラメ」という少女役がまわってきている(実はこれは「希美」役である)。しかしこういったややもすれば短絡的な差別表現が頻出することがケラ作品に妥当であるかどうかは疑問であり、最近は無理をしなければこのいじり方は出てこない。実際、初見でこの表現が出てきた際、笑えるかどうかは人を選ぶ。
・落ち着いた演技から突如感情を爆発させるシーンが多く、怒鳴り方に絶妙な間を感じる。ナイロンのオフィシャルサイト上で、松永玲子と間違える観客が多く見受けられるという原因はここにあると思われる。ただこれらのシーンは「カメラ≠万年筆」のクライマックスのように、歴史に残るような名場面となって印象づけられる。
・もう一つの間違えられる大きな要因は、松永玲子とからむ場面が他の女優と比較しても突出して多いため。前述の「カメラ≠万年筆」の日爪役、「テイク・ザ・マネー・アンド・ラン」の佐久間役、「絶望居士のためのコント」の女役(「時限爆弾」「コント」において)など、挙げだしたら終わらない。近作では「ハルディン・ホテル」でのヒヅメ役でのセツコとのやり取りも非常に長い。逆に言うと、この二人がからんでいると安心して見ることができるという側面もある。
・「薔薇と大砲」でのシンビ役が当たり役とされている。二幕でカタツムリになってしまうこの役は、異世界のできごとという感触を醸しながらも観客に親近感を与え、大倉孝二演じるペラーヨとの間の不思議な愛情が笑いを誘った。
・ナンセンス系では、脇を固めるおかしな役が多い。「カラフルメリィでオハヨ'97」では看護婦役で最も分かりやすいボケを提示しているが、非常に手堅くまとめられているイメージがあり、あまり無理がない。これは概ね全ての芝居で共通していることで、そつのない演技で爽やかに演じられる役が多い。そのせいか、人によっては飄々とした出で立ちであると見られることもあるようだ。
・オーディション合格当時は紫の髪であり、ケラはミュージカル系の演技をする人なのではないかと演出に一時悩んだようだ。しかし実際はストレートプレイでも十分に通用する演技力を見せつけ、現在に至っている。あまり気づかないことだが、髪の色を染色・脱色している回数は非常に多く、茶髪や金髪は様々な公演で目にすることができる。
・意味のない暴力が似合う女優でもある。「ザ・ガンビーズ・ショウ」のアイパッチ役(「GO!GO!ガンビーズ」)や「すべての犬は天国へ行く」のガス役は暴力に心酔しており、「女だてらに…」と思わせてしまう辺りが憎い。しかしどちらも徹しきれておらず、そこにかえって女性味を感じることができる。
・「イギリスメモリアルオーガニゼイション」では作・演出・構成も務めているが、後にも先にもこれだけ。少人数の公演は似合わないと長い間思わせていたが、03年コムラプラス(小村裕次郎のユニット)への出演で、再びその方面への才能も見え隠れした。だが残念ながらまだ堂々と主役を張っていい感じではない。
・ケラからの信頼は厚いようで、「室温〜夜の音楽〜」では赤井役、KERA・MAP#001「暗い冒険」南プロではカトリーヌ役という、どちらも大役で見ることができる。特に赤井役は重い影を背負っており、彼女の役回りの中ではかなり異色。「SLAPSTICKS」でもキャリー役という鮮烈な後味を残す役を演じ、かなり好評だったようだ。
・外部出演では、阿佐ヶ谷スパイダースへの出演で強烈な印象を残している。「十字架」と「ポルノ」に出演しているが、どちらも愛に深く傾倒している女性という、ナイロンではあまり見られない役がまわってきている。特に「ポルノ」は二場でシンカイ君(長塚圭史)と二人だけで演じられており、高い評価を伺わせる(この芝居は三場までしかない)。故林広志プロデュースの公演への出演回数も多いが、そんなに出色ではない。
・映像への出演は、少年タイヤ(続く「演技者。」)への出演が印象的。少年タイヤは「室温〜夜の音楽〜」、演技者。は「狂い咲きヴァージンロード」(作:河原雅彦)で出演。前者はそのまま赤井役での出演で、はずせない女優であるという認識を決定づけた。また、非常に稀な例だが声優活動も行っている(「Dr.リンに聞いてみて」)。

Back to where you were

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送