松永玲子
REIKO MATSUNAGA

<所属>オフィスPSC

<参加経歴>94年にオーディションに合格、「1979」よりナイロンに参加

<メモ>・参加当初のごくごく短い期間(「1979」と「喜劇・箸の行方」)は「ミナミ玲子」と名乗る。この時期、ナイロンはまだ「演劇ユニット」としての認識が強かったため、入れ替え可能な俳優として考えていた上での芸名ではなかったかと考えられる。
・芸名からも分かるように、大阪出身。実家は心斎橋のど真ん中のビルらしく、大阪公演の際はホテルではなく実家に帰る。そもそもナイロンが大阪公演の際に利用するホテルと、目と鼻の先の所に実家がある。
・ナイロンに入る前は初期のM.O.P.の劇団員。さらにその前はゼロックスのOLであった。普通すぎて逆に怖い。
・かなり初期から「芝居ができる」と思われていたらしく、重要な役を射止めるまでにあまり時間を要していない。だが当の本人としては「自分は新人である」という思いが常にあり、「フローズン・ビーチ」初演で、やっと新人ではなくなったと思ったらしい。だとしたら4年間新人だったわけで、絶対普通の人なら図に乗るぐらいの長い時間である。
・現在、ナイロンでは安澤千草などと並んで中堅役者として認識されているようだ(厳密な意味では入団時期が異なる)。主役を張ったことはまだない。ケラ作品は主役を持たないことも多いので表現として微妙だし、実質的に芝居を動かしていたりもするが、クレジットとしてあたまに来ることが主役、と解釈すれば、まだない。
・ナイロンではIT周りを担当することが多く、かなり初期からホームページ運営に携わっていた。現在も大元のデータを管理しているのは彼女であり、メールマガジンの発行者も彼女の名前になっている。個人ページも異様なまでの充実度で、時折本当の意味での「ネタバレ」を見ることができる(内部事情とか)。現在、ナイロンで個人ページを持っているのは彼女とみのすけ、藤田秀世の3人のみ。もちろん、旅公演にはノートパソコン持参(マッキントッシュ)。確認されているだけでパソコンは2台。
・がなったり、怒鳴ったりすると異様なまでの迫力。その意味で印象的なのは、やはり「フローズン・ビーチ」になる。この芝居のトーンをまとめているのは、最終的に愛(と萠)である。がなることで流れを乱しているように見せながら、実はそれが気持ちとしては収斂していくさまは、見事としか言いようがない。彼女から発せられる異様なまでの熱気は、裏では冷静なものであると言えるだろう。
・ナイロンにおける妖艶系の分担も、彼女にまわってくることが多い。「ザ・ガンビーズ・ショウ」の下着問題が解決してからは、ケラはむしろ積極的に彼女にそういった役をふっている印象すらある。他の代表的な艶やかな役に「フリドニア」のカレン役(秘書)、「薔薇と大砲」のウリャシャモ・ダサモ役(サーカスの団員)など。前者は町中の男と交わっている色情狂の設定で、ゲイの執事(大倉孝二)とのやり取りがばかばかしいだけだったのが、次第に狂気を帯びてゆき、町長の妻(峯村リエ)との諍いに発展してゆく辺りは、「フローズン・ビーチ」につながる設定となったと思われる。後者は終始ばかばかしさに徹し、少し頭が足りない感じを思わせる辺りは、松永玲子の配役の中では珍しいものとなっていたが、全体的に娼婦が色を背負っている中で、異色の配役である。
・この時どうしても問題になったのが胸のアザ。何が原因でできたのかは定かではないが、01年に手術が完了するまでの公演は、ビデオで見ると茶色の手のひら大のアザがくっきりと見えている。このアザのおかげでアングラ系の劇団からよく声がかかったそうだ。
・美人キャラで登場することが多いが、外部出演においては超人的なコメディエンヌとして、いわゆるブロードウェイ系のウェルメイドな芝居に出ることが多い。特にG2プロデュースやAGAPEなどでは準レギュラー。女版松尾貴史ってことか?
・その登場人物像から見ても、感情よりはテクニックに長けた女優という印象を持たせる。それも中途半端なテクニックではないから、見ていて全く嫌味に感じない。
・ケラ演出では事細かに求められることが多いため、過去にMOTHERに客演した時、「そこはまあいい感じで」というアバウトな演出に憤慨したことがあるそうだ。つくづく隙がない。
・自らのことは「器用貧乏」と称している。どちらにしろ、求められたことは成し遂げられるだけの容量が十分にあるということだろう。
・2代目の「たまごクラブ・ひよこクラブ・こっこクラブ」の奥さん。夫役は阿部サダヲ。今からでは信じられないが1代目は犬山イヌコ。どーでもいいことだが、このCMのギャラはすごいらしい。
・本格的な落語ができる。高座名は藤乃家心斎橋(ふじのやみなみ)。今でも打ち上げで披露することもあるらしい。ナイロンでは「喜劇・箸の行方」と「アリス・イン・アンダーグラウンド」で披露されている(後者は開場中のロビーにおいて)。落語とは大学の落研からの付き合いで、演劇よりも長いらしいが、今どきの落研って落語やる所なのか、ほんとに?
・小劇場系にかかりっきりで(劇場のサイズとしてはもはや小劇場ですらないだろうが)、映像で目にすることは滅多にない。NHKの芸術劇場の司会程度。
・最近の物心ついた大阪の女優は、ファントマの美津乃あわと並んで、彼女のポジションを目指すことが多い。当たり前だがそうそうなれるものではない。特に彼女の場合は、演技に大阪弁が出てくることはあまりなく、「インスタント・ポルノグラフィ」程度(しかもこれもナレーションのみ)。

マツナガ宅

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